子供の頃に観たアニメと、大人になって気づいたこと

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子供の頃に観たアニメと、大人になって気づいたこと

誰でも、子供の頃はアニメを観て育つものだと思います。
夢中になり、感動し、「これは名作だ」と信じて疑わなかった作品も多いでしょう。

しかし、大人になり、知識や視野が広がってくると、かつて名作だと思っていた作品が、
実は海外作品の影響を強く受けていた、あるいは模倣に近いのではないかと気づくことがあります。
その瞬間、少し複雑な気持ちになるのです。

「キャンディ・キャンディ」という作品

私にとって、その代表例が「キャンディ・キャンディ」でした。
1975年、私が15歳のときに発表され、アニメ化された作品です。

過酷な運命に翻弄されながらも、常に前向きで、強い芯を持ち続ける主人公の姿に、
当時は大きな感動を覚えました。かなり長い間、「名作中の名作」だと信じて疑いませんでした。

大人になって気づいた違和感

しかし、大人になり、さまざまな作品に触れるようになると、
この物語が「赤毛のアン」や「あしながおじさん」を掛け合わせた構造であることに気づきます。

「アルプスの少女ハイジ」のように原作を忠実にアニメ化した作品であれば納得もできます。
また、『ピノッキオの冒険』を原作としていることを公言していた
「樫の木モック」のような作品には誠実さを感じます。

独創性と模倣の違い

私は「キャンディ・キャンディ」を、完全に独創的なオリジナル作品だと勘違いしていました。
そのため、影響元があまりにも露骨だと理解した瞬間、
かつての感動が急激に冷めてしまったのです。

正直に言えば、私の中では「キャンディ・キャンディ」は名作ではありません。
模倣の仕方が、あまりにも分かりやす過ぎると感じてしまいました。

影響を受けながらも昇華した作品

一方で、手塚治虫がディズニーの影響を受けたことを公言している
「ジャングル大帝」は、今でも素晴らしい作品だと思っています。

影響を受けることと、それを独自の表現として昇華することは、
まったく別物なのだと感じます。

日本アニメの強さと世界への広がり

日本は今や、世界に誇るアニメ大国です。
子供だけでなく、大人にも広く愛されています。

1990年頃、仕事で頻繁に香港へ行っていた時期がありました。
その際、マカオ国籍(中国系)の現地コーディネーターと一緒に仕事をしていました。

先見の明があった香港の知人

彼は1980年頃、20代の学生時代に日本へ留学し、
日本のアニメに触れて大きな感動を受けたそうです。

香港へ戻るとすぐに、アニメ関連の出版ビジネスに目をつけたと言っていました。
もう長い間会っていませんが、あれほど先見の明があった人物です。
きっと、今頃は財を成していることでしょう。

今、気軽に楽しむアニメ

最近は、避暑地の家に2~3泊する夜、くつろぎながら、
「SPY×FAMILY」「Dr.STONE」「鬼滅の刃」「Opus.COLORs」などを観ています。

昔に比べると、重苦しいテーマの作品は少なくなり、
純粋に楽しめるエンターテインメントとしてのアニメが増えたように感じます。

年齢を重ねた今だからこそ、
深く考えずに楽しめるアニメという存在も、悪くないものですね。